入居30年の店舗付住宅の退去立会いをさせて頂きました。
自主管理の70代の大家さんで、
仲介をお願いしている地元の不動産屋さんも逃げちゃうし、
どうしたらいいのかわからないということで
ご依頼を頂きました。
退去の理由が、借主さんが亡くなられたことが理由で、
相続をされた娘さんからの退去の申込みでした。
入居30年ということで、
貸主側も代が変わってしまっていました。
幸いなことに、しっかりとした公正証書で
更新の都度15年くらい前までは作成されていたので、
契約内容はわかったので良かったのですが。。。
実際の物件の状況となると、
借主の相続人である娘さんが子供だったころの記憶と、
貸主さんが先代と一緒に見たことがある記憶と、
私の一般的な原状回復の定義を当てはめて話し合いをするしかない状態。。。
1階の店舗はスケルトンでの返却で、
借主の業者にて原状回復されるということだったのですが、
隣の店舗と解体時の騒音でトラブルが発生してしまいました。
退去立会いの際、2階の住居部分で問題が発生。。。
キッチンと瞬間湯沸かし器がない!!
当然30年という入居期間から考えると、
特に契約書に条項があった襖の張替え以外に
借主に費用負担いただく事はほぼできないのですが、
元々あったものがないというのは問題です。
「キッチンと湯沸かし器どうしました?」
「ボロかったから捨てた」
そりゃ30年経てば痛むのは当然のことなのですが、
借りているものを勝手に処分するのは問題です!
シャッターの鍵もなくしていて、借主の言い分は
「どうせ次の人の為に交換するから良いでしょ」
と言われます。
借主さんに言えることは、
借りたものは返しましょう!
借りたものが壊れたら貸主さんに報告をしましょう!
また、逆に貸主さんに言えることは、
貸しているものが壊れたら直しましょう!
これが原状回復の原則だと思います。